親日国として有名なハワイですが、みなさんはハワイがどんな国かご存知ですか?
今回はハワイの歴史や言語などをご紹介します。
ハワイとは
1959年、ハワイはアメリカ合衆国の50番目の州に認証されました。太平洋に浮かぶ常夏の楽園ハワイは8つの島々から構成されており、そのうち観光客の訪問が許されているのはオアフ、カウアイ、モロカイ、マウイ、ラナイ、ビッグアイランド(ハワイ島)の6島です。
この「ハワイ」という名前の由来には次のような諸説があります。
・島の発見者と伝えられているHawai'i Loaにちなんで名付けられたという説
・「Hawaiki」から来ているという説
(Hawai'iはハワイ語では「ハワイイ」と発音し、ポリネシア語で「神のいる場所」を意味します。)
また、ハワイの公用語は英語とハワイ語です。
ハワイ語は5つの母音と7つの子音から成り立っており、ローマ字表記とほとんど同じなので比較的読みやすいかと思われます。
ハワイの歴史
ハワイ諸島は火山調査により数百万年前に海底火山の爆発によって生まれたことがわかっています。カウアイ島は約500万年前、オアフ島は500万~300万年前、マウイ島は200万年~100万年、ハワイ島は100万年前に、 西から東へと順に誕生したそうです。
ハワイの最初の定住者は8世紀頃に渡来したポリネシア人だと言われており、その後、タヒチなどからの移住の時代が続きます。先住者達と融合しながら、1788年に探検家のキャプテン・クックがハワイ諸島(サンドイッチ諸島と命名)を発見・来航するまで、独自の文化を形成してきました。それ以来ハワイ王国時代、共和国時代、アメリカ領時代、ハワイ州へと変遷しました。
ハワイの言語"オレロハワイ"
"オレロハワイ"と呼ばれるハワイ語は世界の中でも最も古い言語の1つと言われています。1778年以降西洋人がハワイへ導入されて以来、ハワイ語を話す人々の数は劇的に減っていきました。そして現在ハワイの母国語を話すのは、ハワイに住んでいる人々のなかでもおよそ1%しかいないと言われています。
ハワイ語とその歴史
ハワイ語はオーストロネシア語族に属する言語です。
オーストロネシア語族というのは台湾や東南アジア、サモア、マダガスカル、ニュージーランドに広がる語族です。ハワイの人たちはマルケサス諸島(現在のフランス領ポリネシア)から来たと言われており、ハワイ語はタヒチ語とも近いものとなっています。
もともと古代ハワイでは口頭言語のみで文字を持たない文化でしたが、ペトログリフと呼ばれる古代象形文字が残されていたりします。口頭言語以外にも岩に彫刻をすることにより、人々の生活や自然などについて継承していったのかもしれません。そんなハワイ語が文字化されるようになったのは1820年にアメリカからキリスト教の宣教師がやって来てからだと言われています。
1898年にアメリカがハワイ(当時はハワイ王国)を併合すると、ハワイでは英語が公用語となりハワイ語の使用は禁止され衰退していきます。
しかし、1970年代にハワイの文化を復興させる目的でハワイアン・ルネッサンスという運動が加速しました。その後1978年には、ハワイ州の公用語にハワイ語が制定されることとなります。
上記でもお伝えした通り、日常的にハワイ語を話す人はほとんどいませんが、フラのシーンやハワイアン音楽のほかダニエル・K・イノウエ国際空港(旧ホノルル国際空港)やハワイアン航空の機内ではハワイ語の挨拶を聞くことができたりします。
ハワイ語は12文字しかない
ハワイ語には、12の文字と2つの記号しかありません。
母音:A、E、I、O、U
子音:H、K、L、M、N、P、W
記号:「-(カハコー)」「ʻ(オキナ)」
「-(カハコー)」は、母音の上に「Ā、Ē、Ī、Ō、Ū、ā、ē、ī、ō、ū:」のように付いて伸ばして発音します。
「ʻ(オキナ)」は、母音の前に入る記号でアポストロフィーに似ていますが、文字の向きが違います。声門破裂音(声門閉鎖音)なので、オキナが入ると詰まった感じで読むことになります。
WはVの発音で、Kは時折Tの発音になります。
「Hawaiʻi」は一般的には「ハワイ」ですが、きちんとした発音では「ハヴァイッイ」となり、Ānuenueは「アーヌエヌエ」となります。
ハワイ語の文法
ハワイ語の文法は日本語とも英語とも異なります。動詞に過去形がないのでシンプルな記述となり、次のような形になります。
・動詞+主語+目的語
・名詞+形容詞
美しいカウアイ島は「Nani Kauai」、私はあなたを愛していますは「Aloha au ia ʻoe」と書くことができます(auは私、iaは単語の間に使われる言葉、ʻoeはあなた)。
いかがでしたか?日本にもこれまで大切にしてきた伝統や風習があるように、ハワイにも昔から守られてきた文化や歴史があります。同じ海に囲まれた島だからこそ分かち合える似たような風習や文化も多々あり、日本とハワイは近しい部分がたくさん存在します。
そんな美しく魅力的な島、ハワイ。
一度は訪れてみたい場所ですね。