中国語には種類があり、台湾語と香港語と北京語がある

中国語の話し言葉には使用する地域によって、北京語・広東語・上海語・香港語・台湾語など複数の種類があり、表記文字には簡体字(Simplified Chinese)と繁体字(Traditional Chinese)があるというのをご存知でしょうか?

今回はそのなかでも、訪日外国人の多い中国・台湾・香港に焦点を当て、それぞれの国で話されている中国語の違いについて解説したいと思います!

まず「中国語」とは?

中国語というと、中国と台湾で話されている言葉を意味します。実は、中国では公用語以外にもさまざまな言語が話されていますが、まずは中国と台湾の公用語となっている言語について整理していきたいと思います。

中国語は紀元前の甲骨文字の時代からの歴史を持つ伝統的な言語です。漢字を軸とした言語体系が特徴的で、日本語・韓国語・ベトナム語の3言語は中国語の影響を受けた漢字文化圏を形成しています。

また中国語は音の高さを区別します。同じ音でも、高さによって異なる意味として捉えられます。たとえば、高く「マー」と発声すると「母」という意味になり、低く「マー」と発声すると「馬」という意味になります。このような言語は「声調言語」と呼ばれており、タイ語やベトナム語などもこのグループの言語です。

他にもさまざまな特徴のある中国語ですが、以下では最も特徴的である話者数の多さと方言、そして表記法の違いについて解説します。

世界一の話者数を持つ言語

「中国語」という単語を見ただけでは「中国で話されている言語」のように思われがちですが、英語がイギリス以外の国でも話されているように、実は中国語も世界中の国々で話されています。

中国や香港、マカオや台湾などの中国語圏だけでなく、マレーシアやシンガポールなどには多くの華僑が居住しており、他にも日本・アメリカ・カナダ・イギリスなどの国でも現地の華僑により中華街が形成されており、日常的に中国語が使われています。

7つの方言と2つの文字

中国語と呼ばれる言語は一般的には中国や台湾の人の話す言語を指しますが、両者は厳密に言うと異なっていて、前者は「普通話」後者は「台湾華語(国語)」という名前で分類されています。

また、中国で話されている言語は非常に多く、これを「方言」といいます。中国に存在する方言の分類には主に7つが存在し、北方語・粵語・吳語・贛語・湘語・閩南語・客家語に分けられています。これらの方言同士の違いは、日本語のなまりとはまた異なるもので、異なる方言同士で意思疎通を図ることは多くの場合において難しくなっています。

中国の公用語であり、北京語と呼ばれている普通話や台湾の公用語である台湾華語(国語)は、北方語をベースにしたものであり、香港で話されているのは粵語に属する広東語の一方言です。

また、中国語には「繁体字」と「簡体字」と呼ばれる2つの文字が存在します。たとえば、日本語の新字体で「楽」と書く漢字は繁体字では「樂」と書き、簡体字では「乐」と書きます。

繁体字は主に台湾や香港、マカオなどで用いられており、簡体字は主に中国大陸やマレーシア、シンガポールなどの華僑の間で用いられています。

普通話(北京語)、台湾華語(国語)、広東語について

訪日中国人は主に普通話を話し、訪日台湾人は主に台湾華語、訪日香港人と訪日マカオ人は、主に広東語をそれぞれ話します。台湾人や香港人、マカオ人は普通話を理解しますが、それぞれの言語を使い分けることにより、よりスムーズな会話ができます。ここでは普通話(北京語)と台湾華語(国語)、広東語の特徴とそれぞれの違いについて整理します。

・中華人民共和国の公用語「普通話(北京語)」

中国の公用語は中国語ですが、中国語では「普通話」とも呼ばれています。日本の中華料理店でもよく見かける「チャーハン(炒飯)」「ラーメン(拉面)」「チンジャオロース(青椒肉糸)」などは、全て普通話から由来する単語です。普通話の表記には簡体字が用いられています。

・台湾の公用語「台湾華語(国語)」

台湾華語は、台湾の公用語で「国語」とも呼ばれています。台湾には他にも閩語の一種である台湾語や、客家語、そして原住民諸語などの言葉が話されていますが、台湾華語(国語)は台湾全土で通じる標準語です。

中国の普通話と台湾で話される台湾華語(国語)は、イギリス英語とアメリカ英語の関係によく似ています。多くの単語や文法は共通しているものの、一部同じものを異なる単語で表現しています。

台湾華語(国語)には「榻榻米(たたみ)」「哇沙米(わさび)」「歐吉桑、歐巴桑(おじさん、おばさん)」など、日本語からの外来語が色濃く残っていて日常的に用いられていることも特徴のひとつです。

台湾華語(国語)の発音は普通話と比べると舌を巻かずに発音する傾向にあります。同じ文法と単語を発話したとしても、いずれの地域で生活していたか言語を習得したのかを聞き分けられる場合も少なくありません。

台湾華語の表記には繁体字が用いられています。

・香港の公用語と広東語

香港の公用語は広東語の一方言である「香港語」です。広東語は、中国の公的な場で使われている「普通話」とは発音もかなり違います。表記には繁体字が用いられています。たとえば、「こんにちは」を意味する「你好」は「ニイハオ」ではなく「ネイホウ」となり、「日本」は「リーベン」ではなく「ヤップン」と発音します。日本語の「シューマイ(燒賣)」「ワンタン(雲吞)」「ヤムチャ(飲茶)」などは、全て広東語由来の単語です。

一口に中国語と言えど、方言と表記にこれだけの違いがあることがわかりました。plus connectionでは、中国語の翻訳においては簡体字と繁体字、通訳においては北京語や台湾語など幅広く対応しています。中国語翻訳や通訳などでお困りの方は、ぜひplus connectionまでご相談くださいね。

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