ポーランドは実は親日国、というのはご存知でしょうか?
あの有名なピアノ作曲家であるショパンの生誕地でもあるポーランドですが、実はヨーロッパの中でも独自の通貨や紙幣を使用している数少ない国でもあります。
今回は、そんなポーランドについてご紹介していきます。

基本データ

正式名称ポーランド共和国
人口約3,761万人(2023年10月時点)
面積32.2万平方キロメートル
日本の約5分の4くらいの面積です。
首都ワルシャワ(人口:約179.4万人)
使用言語英語、ポーランド語
(インド・ヨーロッパ語族スラヴ語派の西スラヴ語群レヒト諸語に属する公用語)
信仰宗教国民の多くがキリスト教(カトリック)を信仰しています。
歴史的に見てもヨーロッパでも随一の宗教大国と言われています。
日本からのフライト時間成田からワルシャワ・ショパン空港まで平均片道15時間程
日本との時差日本よりポーランドのほうが8時間遅れています。

なぜ親日国なの?

前述でもお伝えしましたが、ポーランドはかなりの親日国です。
ポーランドの人々は日本のことを「桜咲く国」と親しみを込めて呼んだりすることもあるそうです。
その理由は諸説ありますが、1920年代にポーランドが120年ぶりに独立した際にシベリアで生活していたポーランド人の孤児達を救ったのが当時の日本だったから、という説が濃厚です。
当時は迫害などで親を失くした孤児が多く、シベリアの過酷な寒さと慢性的な食料不足や労働環境が問題となっていたようです。
日本は、福井県の敦賀市にあった当時の国際港へ孤児たちを導き、保護しました。
孤児たちは大阪や東京に移動した後に故郷であるポーランドに帰還したのです。

また、第2次世界大戦中に日本領事館代理としてリトアニアに赴任していた杉原千畝という日本人が、ナチスによって迫害されていたユダヤ系のポーランド人を救ったという逸話もあります。
当時ナチスによる迫害(ホロコースト)から逃れてきたユダヤ人が大勢リトアニアにいましたが、日本の通過ビザを得るために領事館に殺到していました。
日本が定めていた外国人入国令によってその大多数にビザの発行は認められていませんでしたが、杉原千畝は一晩悩んだ結果、人道的な観点からビザの発行を許可したのです。
その後、ナチスの迫害から逃れることのできた人々は杉原千畝を探し出して感謝の言葉を述べ、杉原自身は1974年に「イスラエル建国の恩人」として表彰されました。
政府の意向に反してビザを発行したことから辞職勧告を受けていましたが、2000年には日本政府によって公式に杉原家の名誉回復が行われたのです。
そのような影響もあってか、現地には日本食のレストランも多く存在するようです。

観光名所のご紹介

ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群

エリア:ポーランド南西部ドルヌィ・シロンスク県

ヨーロッパ最大の木造宗教建築物でもある「ヤヴォルとシフィドニツァの平和教会群」。
以前はポーランド南西部のグウォグフという都市にも教会の一つが建てられていますが、1758年に焼失してしまっており、現在はヤヴォルとシフィドニツァでしかその姿を見ることができません。
この教会は、17世紀半ばに勃発した「三十年戦争」というヨーロッパ全土を戦火に包んだキリスト教の宗教戦争の終戦を記念して平和の象徴として建てられました。
外観はかなり地味に見えますが、その内部はとても美しいバロック様式の内装で観光客に非常に人気があり、絵画等の芸術作品も多く飾られています。
建設に際しては戦後の平和の象徴としてかなり厳しい条件が多く課せられたようで、

  • 建設期間は一年以内
  • 耐久性のない建材の使用
  • 伝統的な教会建築様式をとってはならない
  • 塔や鐘も備え付けてはならない

などの制約下の中で建立されたそうです。
そのような制約の下での建築、地味な外観と豪華絢爛な内部の対象的な対比が評価され、2001年にはユネスコ世界遺産に登録されました。
アクセス方法は、ヤヴォルヘはポーランドの主要地ヴロツワフから車で1時間、シフィドニツァへは車で1時間15分程で、各都市からバスが出ています。
見学時間は一年を通して時期によって違うので、事前に見学を受け付けているか確認することをおすすめします。

妖精の街、ヴロツワフ

エリア:ポーランド南西部、シロンクス地方

ドイツの影響を受けた色とりどりの建築物が旧市街に並ぶおとぎ話のような都市、ヴロツワフ。
市内にはいたるところに総数360体以上もの可愛らしい妖精の銅像が見られます。
郵便配達員からバイクに乗っている妖精、アイスを食べている妖精、ATM利用中の妖精に至るまでとてもコミカルな銅像が多いのも特徴的です。
妖精の銅像を作成したい場合は、土地の所有者に許可を取れば自由に設置・作成ができるようなので、日々増加し続けているそうです。
グロツワフ郊外の「百年記念会館」は、19世紀の「ライプツィヒの戦い」に勝利してから100年が経過したことを祈念して1913年に建立されました。
世界最大の鉄筋コンクリートドーム建築であることを評価され、ユネスコ世界遺産に登録されました。
こちらも時期によっては開館時間が違いますので、事前に調べることをおすすめいたします。

日本ではあまり馴染みのないポーランドですが、いかがでしたか?
実はかなりの親日国であることが、歴史的背景からもお分かりいただけたかと思います。
街を散策するだけでもその美しい街並みや人々の暖かさに触れることができますよ。
もし今回の記事でポーランドに興味が湧いたなら、ぜひ旅行を検討してみてはいかがでしょうか。
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