一般的にIT翻訳というと技術マニュアルの多言語化等のイメージが強いかもしれませんが、現在のIT翻訳の範囲は、技術マニュアルのみにとどまりません。
マーケティング関連の資料の翻訳やウェブサイトの多言語化等、幅広いジャンルにおいてITに関するインテリジェンスが求められるという場面が増えています。
IT分野の翻訳というと「機械翻訳を活用しやすい分野なのでは?」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。しかし現在では、ITのみならず他の分野のインテリジェンスや経験が複合的に求められるケースが増えてきているため、機械翻訳に頼りっぱなしでは高品質な訳文を作ることが難しくなっているのです。
そこで今回はIT翻訳の概要と、IT翻訳をプロの翻訳会社に依頼した方がいい理由や翻訳会社に翻訳を依頼する前に確認すべきポイントをまとめてご紹介いたします。
IT翻訳の概要と翻訳会社に依頼する方がいい理由
最初にIT翻訳の概要とIT翻訳をプロの翻訳会社に依頼することをお勧めしたい理由をご紹介いたします。
IT翻訳とは、IT・コンピューターに関連する文書の翻訳のことを指します。法務や医学、経済分野等と同じく産業翻訳における一分野であり、IT翻訳はプロの翻訳者たちにとっても高度な専門性が求められる分野です。
産業翻訳に関しては、翻訳における些細なミスがビジネスの損失に直結するような重要な文書を扱うことがあるため、その分野に精通する高いインテリジェンスを持った翻訳者が技術や法律に関する最新の情報をしっかりと押さえた上で翻訳を行うことが重要になります。
IT翻訳の代表とも言える技術マニュアルの翻訳は、定型文が多いので機械翻訳でも対応できると言われることもあります。しかし、テクノロジー関連の分野は絶え間なく進歩し、日々技術革新を続けているので一概にそうともいい切れません。
技術革新と機械翻訳の発展速度は異なり、機械翻訳は選択や学習やプログラムの構築といったタイムロスがあるため、常に先行する技術革新を後追いする形になります。つまり、最新のインテリジェンスに関するアップデートが間に合わない部分については誤訳のリスクがあるのです。そのため、企業がビジネスで利用する最新のIT関連のコンテンツを翻訳する場合はプロの翻訳会社に依頼することが最も安全であると言えます。
IT分野の翻訳が求められる事例と背景
IT翻訳はここ10年において企業から依頼される翻訳の範囲が大きく広がった分野です。現在のITのインテリジェンスが求められる翻訳の事例と翻訳範囲が広がりつつある背景をご紹介します。
IT翻訳の対象となる翻訳事例
・技術マニュアル
・設計仕様書
・ソフトウェアのローカライズ
・UI翻訳(システムの画面やメッセージの翻訳)
・ウェブサイト
・プレスリリース
・デジタルカタログ
IT翻訳の対象範囲
Windows等のパソコンが世間に浸透し始めた1990年〜2000年代の前半、企業から依頼されるIT翻訳の内容の大部分は、IT企業によるサービスの技術マニュアルやヘルプガイド等の翻訳でした。
しかし、現在ではITを活用した顧客向けのウェブサイトやデジタルカタログといったマーケティング関連の資料等の翻訳依頼が増えています。
これは世界的なDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進等の影響により、あらゆる産業分野のビジネス展開においてITの活用が欠かせなくなっているためです。
IT翻訳で対応する範囲が広がるにつれ、翻訳者に求められるインテリジェンスはIT分野にとどまらずマーケティングやAI等の分野まで広がり、機械翻訳の発展の核であるコーパス(テキストや発話を大規模に集めてデータベース化した言語資料)の収集が追いつかない状況となっています。
IT翻訳において、IT分野のインテリジェンスだけではなく様々な分野に精通している翻訳者の存在が欠かせないという理由が少しわかっていただけたのではないでしょうか?
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