みなさんはドイツと聞くとどんなことを思い浮かべますか?観光でドイツを訪れる際は、ソーセージやビールを思い浮かべる人が多いかもしれませんね。
今回は、魅力いっぱいのドイツ語について抑えておくべきことを紹介します!

まずはドイツ語の歴史からわかる性質について紹介します。

「ドイツ語」の原型ははっきりしておらず、多くはインド・ヨーロッパ語族におけるゲルマン語の祖語と言われています。この語派に分類されているのはドイツ語の他に、英語、オランダ語、デンマーク語などの北欧諸語が含まれ、ゴート語のように死語となった言語もあります。このゲルマン語の特徴の一つに、童話でお馴染みのグリムが体系化した「グリムの法則」というゲルマン語における子音推移の法則を経ているという点が挙げられます。
例えば、ラテン語との対照でいえば、pater(父)は英語でfather、ドイツ語でVater(ファーター)となっていたり、duo(2)は英語でtwo、ドイツ語でzwei(ツヴァイ)となっていたり、現在でも子音部に共通性を持つ音韻変化が確認できます。この子音推移は、紀元前にすでに起きていたと推測することが出来ます。

この「ゲルマン語」からの「ドイツ語」の誕生は、4世紀に始まるゲルマン民族大移動、843年の東フランク王国の成立の2つが歴史的に重要な出来事と関わっています。つまり、今日で言う「ドイツ語圏」を構成することになる部族の国家的まとまりが生じましたが、その言語は統一性を持ったものではなく、特に再び生じた(第二次)子音推移により、これを経験したドイツ中部と南部を中心に話されている高地ドイツ語(Hochdeutsch)と、影響を受けなかったドイツ北部及び西部、または東部で話されている低地ドイツ語(Niederdeutsch)との間に、現在も続いている方言の相違が生まれたと言われています。

では、ドイツ語には一体どのような特徴があるのでしょうか?

日本語に比べてドイツ語は、非常に論理的な構造を持つ言語だと言われています。それは、日本とドイツの長い交流の歴史を反映し、現在でもドイツ語は、医学・法律学・哲学・芸術といった分野で広く使われています。ドイツ語を学ぶことはドイツの文化に触れることであると同時に、自分の頭の中の思考様式をより論理的なものにする訓練にもなります。

ドイツ語の文字は基本的に英語と同じですが、英語にはない文字が4つあります。それはa,o,uの上に点のついた「アーウムラオト(ä)」「オーウムラオト(ö)」「ウーウムラオト(ü)」で、それぞれ大文字もあります。それから、ssと同じ音のエスツェット(ß)です。ギリシャ語のβと似ていますが違いますので注意しましょう。ウムラオトは日本語の「エ」に近い音が混ざると考えてください。äは日本語の「エ」にほぼ近い音、öはアとオの中間の音、üはイとエの中間の音に近いです。

発音において気をつけるべき点は2点あります。1つ目は「s」です。ドイツ語のsは基本的に濁る音の[z]で発音され、濁らない[s]の音はssまたはßのときに出てきます。2つ目は「f」「v」「w」です。ドイツ語ではfとvが[f]の音で発音され、wが[v]の音になるので注意です。

実は、ドイツ語は日本人にとって発音しやすい言葉だと言われており、その理由は3点あります。

  • 発音はほとんどローマ字読みで、綴り字と発音が対応関係にある
    英語との大きな違いは、ドイツ語ではローマ字読みをすれば正しい発音になることが多いことです。こちらはこれから勉強する人にとってはありがたいですね。
  • ドイツ語そのものの発音が英語やフランス語よりは簡単である
    鼻濁音のあるフランス語、舌を出すthが多い英語、有気音と無気音を区別する中国語。日本人にとって難しい発音が外国語には多いですが、ドイツ語にはそのような音があまりなく、ドイツ人へは、いわゆるカタカナ発音でも英語よりは通じる傾向があるようです。
  • ドイツ語の単語のアクセントは基本的には第1音節にある
    基本的には第1音節にアクセントがあるというドイツ語の決まりがあります。ただし,外来語(ドイツ語以外に起源を持つ言葉)はこの原則が当てはまりません。

ドイツ語について紹介しましたがいかがでしょうか。ドイツが医学・法律学・哲学・芸術などでよく使われているように、plus connectionのドイツ語通訳者や翻訳者は、こちらの専門知識を持ち合わせた者が多数在籍しています。自信を持ってご提案させていただきますので、まずはご相談ください!