韓国料理、ドラマ、ファッション、K-popなどと韓国の文化には多くの日本人が魅了されています。しかし、文化だけではなく韓国には魅力的な企業がたくさんあります。今回は、韓国の有名企業5社について紹介します。

今までに韓国についての別の記事を掲載しておりますので、そちらも合わせてご覧ください。

お隣の国「韓国」ってどんな国?

飛行機で2時間ほどの近くにある、お隣の国「韓国」は、日本人が好きな観光地の1つです。知れば知るほど興味深い国といえ、日本にはない韓国独自の文化がたくさん存在しま…

お隣の国「韓国」のマナー

お隣の国「韓国」は、韓国料理、韓国ドラマ、K-POP、オルチャンメイク(韓国コスメ)や韓国ファッションなどが有名で、韓国の様々なトレンドを取り入れようと幅広い世代の…

サムスングループ

「サムスン」は、日本でも有名な企業です。コングロマリットといわれる大韓民国最大の複合会社であり、財閥でもある「サムスングループ(三星グループ)」を指します。「サムスン電子」「サムスンSDI」、「サムスン電機」などの電子・電機事業を始め、「サムスン重工業」、「サムスントタル」の化学製品事業、「サムスン生命」、「サムスン火災」の保険・金融関連事業、「サムスン物産」、「サムスンエンジニアリング」の物流サービスなど、多岐にわたる事業を約60以上のグループ企業内で行っています。特に電子・電機事業における液晶パネルや半導体のシェアは世界でトップクラスを誇っています。


サムスングループの総売上高は韓国の国内総生産の約20%以上を占めていますので、同グループの動向は韓国国内の経済にも大きな影響を与えています。

サムスングループの歴史

韓国のテグで食料と衣服を取り扱う貿易会社を1938年に李秉喆(イ・ビョンチョル)が設立したことがサムスンの始まりです。後に製粉機や製菓機器の開発や、製造販売業務を手掛け、現在のサムスングループの礎が出来上がりました。


1969年には「サムスン電子工業株式会社」が設立され、1980年頃からは、半導体事業に乗り出しました。そして、1992年に「256K DRAM」の開発に成功したことで、一気に会社の規模を拡大することに成功しました。この半導体事業での成功は、韓国経済に大きな影響を与えたことに加え、サムスンを世界の電機メーカーの中でも有数の大企業へと飛躍させるきっかけとなりました。この成功は携帯電話の開発にも活用され、スマートフォンやタブレット端末への製品開発でも業績を伸ばし続けています。

現代自動車

韓国最大手の自動車メーカーの現代(ヒョンデ)自動車です。日本では「ヒュンダイ」の名前で馴染みがありましたが、2020年に世界統一で「ヒョンデ」へ呼称変更しました。


1934年に誕生した現代財閥(現代グループ)は、様々な業種の企業を抱える韓国最大のグループでしたが、後継者争いなどから4つに分裂しました。独立した2000年以降は、傘下に起亜自動車などを持つ新たな財閥グループ「現代自動車」として形成されました。韓国で2番目の資産総額を誇っています。
1967年に鄭周永(チョン・ジュヨン)によって創立された当初は、米フォードの技術供与を受け自動車生産を行っていましたが、小型車参入にあたって三菱自動車との提携を開始します。1975年には韓国初の純国産車となる「ポニー」を発売しました。


初期は品質面での評価が芳しくありませんでしたが、近年では高品質で安価な価格設定、アウディやBMW出身のデザイナーによるデザイン性の向上により、グループでの販売台数はGMグループを抜いて世界第5位となりました。194の国や地域で販売される、世界的大企業となっています。


また、日本への販売参入を2001年に行い、10年弱で撤退してしまいましたが、現代自動車が2020年再び、日本市場に参入することになりました。2020年6月より日本語版Twitterアカウントが開設され、環境に対応した車種に特化して展開されるようです。

現代自動車の強み

2020年の年間自動車販売台数はホンダに次ぐ6位となり、アメリカでの「現代」「起亜」人気は高いです。中国ではシェアこそ低いものの、年間100万台強を売上げ、インドやベトナム、ロシアなど新興市場でも日本の自動車メーカーを次々に追い抜いています。


大きな進化を遂げた一因は、欧米や日系メーカーからのデザイナー、エンジニア、経営陣を迎え入れた大規模な改革により、商品企画力・研究開発力が格段に上がったようです。さらに、現地のニーズに寄り添うオーダーメイド型のマーケティング戦略も、シェア拡大に大きく貢献しています。また、外部企業とはあまり提携をしていません。エンジンやトランスミッションなど、傘下のサプライチェーンで自社生産していることで有名です。

SKグループ

SKグループのルーツは、朝鮮総督府時代に日本資本で誕生した「鮮満綢緞(ちゅうたん)」と、日本の「京都織物」が合弁で作った「鮮京(ソンキョン)織物株式会社」です。名前の通り、紡績・繊維業を事業の中心として成長していきます。しかし、1970年代に石油精製に進出し、1990年代以降には通信事業や半導体事業にも手広く進出していきます。1998年に鮮京(ソンキョン)グループからSKグループに名称変更になりました。


2019年度の公正取引委員会(韓国)資料では、所属企業数が111社と10財閥の中で最も多い数となっております。総資産では国内3位に位置しています。

SKグループの強み

グループ中核を担っているSKテレコムは韓国最大の携帯電話事業者で、国内加入者の約50%のシェアを獲得しています。また、石油化学企業のSKイノベーションは、バッテリー部門を分社化しました。SKグループは、LG社に遅れを取っていたこの分野で技術力・生産力を強化し、10年以内を目標にバッテリー業界で世界トップを目指しています。


韓国唯一の半導体ウエハーメーカーであるLGシルトロンの買収(2017年)、米国デュポンのSiC(炭化ケイ素)ウエハー製造部門の買収(2020年)など、半導体部門の動きも活発です。積極的なM&Aにより、半導体部門やその周辺事業におけるリーディングカンパニーとしての存在感を表しています。

LGグループ

1947年に創業した樂喜化學工業社(現LG化学)と、1958年に創業した金星社(現:LGエレクトロニクス)が一緒になって誕生したのが「ラッキー金星グループ」です。1995年以降は、「ラッキー」(Lucky)の頭文字のLと、「金星」の朝鮮語ローマ字(Geumseong)、また電化製品の海外市場向けの商標である「GOLDSTAR」の頭文字もGであることから、「LG」と名称を変更しています。


白物家電に強いLGエレクトロニクス、車載電池の分野で世界トップシェアを誇るLG化学を中心に、韓国4番手の財閥として存在感を示しています。
LGエレクトロニクス以外に、LG化学、LG商事、LGディスプレイなどがあり、「LG」はつきませんが、傘下にある企業として、銀座ステファニー化粧品やエバーライフ、エイボン・プロダクツなどがあります。

LGグループの強み

大型パネルの量産に成功しているLGエレクトロニクスでは、TVや携帯などの分野で世界シェアを獲得しています。中でも、エアコンはここ数年世界シェア1位のポジションを位置し続けています。韓国企業ならではといえる緻密なマーケティング力やデザイン性が高く評価されていると言えます。


またLG化学の強みは、ハイブリッドカー用のリチウム電池の分野です。中でもEV向け電池で急拡大を遂げており、電池部門は2020年から「LGエナジーソリューション」として分社化しています。2021年はLGバッテリーセルの欠陥により、シボレーやゼネラルモーターズなど搭載車のリコール問題が噴出した年でしたが、今後も多額の投資を行って北米でのバッテリー事業の強化を計画しています。

ロッテグループ

1948年に設立されたロッテグループの創業者は、重光武雄(辛 格浩)です。設立後、日韓基本条約による大韓民国との国交回復後韓国に進出して以来、現在の全体売り上げの9割は韓国、日本の売り上げは1割となっています。

ロッテグループは、ロッテデパート、ロッテマート、ロッテホテル、ロッテリア、ロッテワールド、ロッテタワー(ソウルで一番高いビル)、ハイマート(韓国最大手の家電量販店)など、韓国には多数のロッテグループの商業施設があります。

韓国の人がロッテと言えば、聞き耳を立てて、我が国の企業だと思ってもおかしくありません。しかし、グループ支配構造の頂点にあるロッテホールディングスおよび資産管理会社は日本法人であると朝鮮日報日本語版では書かれてありましたが、その記事は現在削除されているとのことです。
また、韓国語版のウィキペディアにおいて、韓国の売り上げの方が何倍も上なのにも関わらず、本社所在地において日本を先に書いていました。

ちなみに、銀座コージーコーナーなどもロッテの傘下で、実質上は韓国企業です。日本では、在日韓国人の重光昭夫(辛 東彬)がグループの会長を務めています。

今回は、韓国の有名企業5社について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
弊社では今回ご紹介した企業様からご依頼をいただいたこともあり、韓国語の通訳・翻訳に関しましては、自信を持ってご提供しております。もちろん個人のお客様からのお問い合わせもお待ちしておりますので、韓国語のことでお困りのことがございましたらお気軽にお問い合わせください。